CD評



Good To Be Bad ... Bad To The Bone
Whitesnake

収録曲
Best Years
Can You Hear The Wind Blow
Call On Me
All I Want All I Need
Good To Be Bad
All For Love
Summer Rain
Lay Down Your Love
A Fool In Love
Got What You Need
'Til The End Of Time

ボーナス・トラック
All For Love (Doug Aldrich ソロ・ヴァージョン)
Summer Rain (アコースティック・ヴァージョン)


バンド・メンバー
David Coverdale / Vocals
Doug Aldrich / Guitars
Reb Beach / Guitars
Timothy Drury / Keyboards
Uriah Duffy / Bass
Chris Frazier / Drums


2008年4月23日、Doug AldrichがWhitesnakeに加入して初めてであり、Whitesnakeとしての10枚目になる待望のスタジオ・アルバムがついに日本発売になりました。2003年にDougが加入して以来、ずっとこのアルバムを待っていたので、手にした時は感動的でした。

Best Years Dougのブルージーなギターから始まります。まるで今が「Best Year」だと言っているような感じの曲で、新しいWhitesnakeの幕開けを暗示しているかのようです。このギター・ソロはアルバムの中でも特に好きな1つです。こういう流れるようなギター・ソロはLION時代から好きでした。
Can You Hear The Wind Blow
この曲もブルージーです。ギター・ソロも格好良いです。Best Yearsよりも力強い感じの曲で、David曰く、変化を乗り越えていくというような曲らしいですが、まさにそんな感じのするパワー溢れる曲です。
Call On Me
独特のノリのある曲です。ギター・リフが格好良くて、ライヴで盛り上がりそうな曲です。ギターが唸っている感じです。ギター・ソロもすごく弾きまくってる感じで良いです。エンディングのギター・サウンドが面白いです。
All I Want All I Need
初めてこの曲を聴いた時、何故か涙が出てきました。最初の3曲があまりにも力強くて強烈だったので、ここでバラードが始まってホッとしたんでしょうか。David Coverdaleの感情豊かなヴォーカルが心に染みます。Davidの詩は本当に愛に溢れていると感じます。彼自身もそうですが、きっとたくさんの人の愛情に囲まれているんだなあと感じます。そしてメロウなギター・ソロも心を癒してくれます。
Good To Be Bad
いきなりギターの唸りから始まるタイトル・トラック。Bad Moon Rising時代の「Full Moon Fever」や「Blood On The Streets」思い起こさせるようなギター・リフです。ソロもとても格好良いです。
All For Love
ギターのハーモニーが格好良い曲。こういう曲が他にあまりないのはDougもRebももともとギター1人のバンドで活躍して来たことが関係しているのでしょうか。もっとこういう曲が増えていくと面白いのかもしれません。ライヴでも聴くのが楽しみです。この曲のギター・ソロはReb Beachですが、Dougとは違った彼らしいソロになっているのではないでしょうか。私は彼のプレイを初めて聴いたのはWingerの頃で、ライヴでも観ました。ロックなんだけどちょっと違う味があるサウンドだなあと思います。上手く表現出来ませんが、キーボード・サウンドに近い感じがします。
Summer Rain
とても優しいバラード。私はこの詩が一番好きです。Davidの最愛の人への愛情が伝わってきて、ヴォーカルは特に素晴らしいです。コーラス・パートは特に美しいです。ロック・ソングでの彼のヴォーカルも良いですが、やはりバラードでの彼のヴォーカルは一番映えると思います。2003年の来日公演で歌ったアカペラの「Souldier Of Fortune」は最高で、会場全体に響き渡る感情溢れるヴォーカルに感動しました。
Lay Down Your Love
いきなりヴォーカル・ハーモニーから始まるヘヴィな曲。チューニングにこだわったと言うDougのギターもとても逞しく、まさにライヴで1曲目に演奏するのにピッタリな曲です。「Crying In The Rain」や「Still Of The Night」に通ずるものがあります。ただ勿論Dougらしいギター・ソロ満載で、格好良いです。
A Fool In Love
これもとてもブルージーな独特なノリがあります。ライヴではきっと盛り上がると思います。「Crying In The Rain」に似た雰囲気はありますが、ちょっと違う新しさを感じます。
Got What You Need
パワフルなロック・ソング。この曲でもDougは独特のチューニングを使用したそうで、この独特なノリにも効果的に作用しているのかもしれません。ギター・リフはスライド・ギター風に聴こえますが、キーボードがそれらしく聴こえているようです。
'Til The End Of Time
どこかカウボーイを思わせるような雰囲気で、Zeppelin風な曲。この曲のリフはDougがDavidに初めて聴かせたものらしく、その曲がエンディングに入るというのも素晴らしいですね。また、ライヴのエンディングにもピッタリの曲だと思います。

ボーナス・トラック
All For Love (Doug Aldrich ソロ・ヴァージョン)
こちらはDougのギター・ソロがフィーチュアされたヴァージョン。Dougのソロの方がロックっぽい感じがします。1枚のアルバムの中で2人のギタリストそれぞれのソロを同じ曲で聴けることなんて珍しいので、とても興味深かったです。ギター・サウンドに関しては、私はDougの方が好みですが、2人とも素晴らしいソロを聴かせてくれていると思います。この曲はヘヴィーなロックが好きじゃない人でも聴きやすい曲かもしれません。
Summer Rain (アコースティック・ヴァージョン)
こちらは同名曲のアコースティック・ヴァージョン。アコースティック・ギターの響きが綺麗です。そしてDavidのヴォーカルがまたとても映えます。日本でもアコースティック・ライヴをやって欲しかったです。生で聴くときっともっと綺麗だと思います。

かなりの大作揃いで大満足でした。私がWhitesnakeを聴き始めたきっかけは1987年のアルバムで、Doug Aldrich (LION) を聴き始めたのも同時期。そして、1988年には両バンドをコンサートで観ています。Whitesnakeに関しては初期のアルバムは知らなかったので、最近いろいろ集めて聴きましたが、やはりこの新作を聴くにあたって過去の作品、プレイヤーと比べてしまうものは仕方がないのかもしれません。でも、今、オリジナル・メンバーはDavid Coverdaleのみで、全くの新しいメンバーで製作されたアルバムです。Whitesnakeにとって30周年、10枚目のアルバムですが、過去の作品と比較することにそれほど意味があるでしょうか?私は今作を全く新しいWhitesnakeの誕生と感じています。勿論、オリジナル・メンバーであるDavid Coverdale、そしてWhitesnakeのファンでもあるDougがメイン・ソングライターなわけですから、これまでのWhitesnakeの音楽性は継承されているのは当然なのですが、何も考えずに純粋にこのアルバムを聴いて、素晴らしいと思えたという事は、やはりこのアルバムは素晴らしいという事だと思います。

私は今まで聴いたWhitesnakeのアルバムの中ではこの「Good To Be Bad」が一番好きです。それは長年Doug Aldrichのファンであったということも関係していますが、デビュー以来彼のアルバム、それ以外でのギター・プレイを含めても、この「Good To Be Bad」が彼にとって最高傑作であり、また、今までの中で最高のギター・プレイを披露していると感じています。約1年をかけて全力を注ぎ込んで作られたアルバムだということがヒシヒシと伝わってきます。ギター・サウンドに特に重点が置かれているように感じますし、曲によっていろいろ工夫したのではないかと思います。とにかく凄まじいパワーと音楽への情熱が感じられるアルバムだと思います。全ての曲が印象的です。同時に20年間、Dougをサポートして来たことを誇りに感じられるアルバムでもあります。今年は全世界でツアーが予定されています。この素晴らしいアルバムで、ギタリストとして本当の成功をつかんで欲しいと思います。
Doug、David、Reb、Timothy、Uriah、Chris、素晴らしいアルバムをありがとう!




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